柘榴のドラマ日記

「俺の家の話」を見終わって

脚本の宮藤官九郎のドラマはずっと好きだ。

大河ドラマ「いだてん」は素晴らしい作品だった。

この作品の主演の長瀬智也とタッグを組んだ作品も全部見ている。

大好きだ。

今回の「俺の家の話」も素晴らしかったと思う。

思っている。

でも、いいドラマ見たわ~で終わらないものを感じている。

 

最終回で主人公の寿一は死んでしまう。

あっ、人は死ぬんだよね!という

当たり前が衝撃と成って殴りかかる。

ずっと皆で寿一の父・寿三郎の老と病と死を見つめてきたのに

死に順番なんてなかったんだとういう当たり前にガツンとやられた。

 

良く考えらた,練られたドラマだと思う。

いくつもの伏線も回収されているし、

連ドラとしのクドカンらしい小ネタや笑いも散りばめつつ

重たい題材を描いている。

 

重たい現場を描きながら、次回を
楽しみに待てるドラマってなかなか稀有だ。

 

第二回の時に”ほめらたことがない”と自己認識していると

すべてはそこに集約されてしまうのではないか?と思って見ていたら

やはりドラマは介護を描きながらも

そこがテーマだったよねという最終回だった。

死んでからほめられるシーンで

寿一はなんとも言えない顔してた。

 

死んでからほめられても嬉しくないわ!と激しく心の中で

私は叫んだ。

父・寿三郎はだってほめたら終わっちゃうって言ったけど

そんなことで終わる訳ない。

長瀬智也西田敏行が演じるといいシーンに見えてしまう。

 

西田敏行の持つ人としの愛嬌にほだされそうになる。

 

でもな、と思う。

ほめられても、何も終わらない。

ほめた後の親子関係を生きようよと強く思う。

もういい加減、私達は親も子も一人のそれぞれの命の別個の存在であるを

認めあった、尊重しあった先の現在を生きようよと思う。

 

親がさっさとほめていれば、

女たちから、自分がないと言われるような、

ファンでいるしかない

向かい合いようのない男である観山寿一じゃない、

 

人として、誰れかとパートナーシップを築くことが出来る

観山寿一が育まれただろうに。

 

ほめないことで、呪われて

ずっと親と家に縛られて

42歳で人間家宝と死んでから言われて

嬉しいのか。

 

親にしっかりと受容されてないまま育つ子供の

せつなさや不安定さを

どんなに年をとろうが、生きる現場が親との世界に絡み取られている男を

 

あんなにタフな肉体性を持たせた長瀬智也が演じて

あっけらからんと女たちから「自分がない男」と言われて

それでも、さわやかな、ちょっと切ないヒーローとして演じられる

長瀬智也って改めて素晴らしい。

 

親との現場から

自分の現場へ

自分と妻の現場へ

自分と自分の子供との現場へ

ちゃんと意識も目線も移動して生きるということが

人にはなかなかむずかしい問題だと

このドラマを見終わって、つくづく考えさせられた。

 

単純な家族礼賛ではなく、

そこまで見越して書いていると思うんだよね。

 

 

 

とにかくドラマについて書いてみる「賢い医師生活」

私はドラマを視聴するために人生の時間をかなり費やしている。

自分のための忘備録として「ドラマ日記」を書いて行こうと思う。

 2020年は韓国ドラマの「賢い生活シリーズ」と「応答せよシリーズ」が

 

私のドラマ視聴生活のメインだったと言えるだろう。

 

始まりは「賢い医師生活」(2020年)だった。

Netflixで勝手に流れてる宣伝画面でこの作品の一場面を見た時にユ・ヨンソクの顔が出てきて、あれ?見たことある顔だけど、誰だっけ?と意識にひっかかったのが始まりだった。

 

思い返したら、「ミスターサンシャイン」でク・ドンメ役だった役者さんか?

似てるけれど、同じ人とは思えないなという違和感で、ネット検索したら同じ役者さん

なんだと分かった。

 

私は役の振り幅が大きい人が好きです。

とりあえず1話だけでも観てみようと視聴を始めたらテンポ良くて

観ることが苦ではなかった。

私は基本医療ドラマは苦手なのだ。

最近の医療ドラマは手術シーンとかがグロいから。

わざわざ血など見たくないという理由で。

 

1話目から20年来の友人という5人の掛け合いがとてもいいのだ。

気持ち良い。1人1人での持ち味と5人でいること、5人の中のそれぞれの組み合わせ

で表れてくるそれぞれの人の横顔など、人を多面的に描いている。

 

私はあんまりドラマのキャラクターには惚れない。

ストリー展開とか

ドラマの世界観とか

役者の魅力でドラマを観ている。

 

でもこの「賢い医師生活」では本当にこのキャラクター好きだ!

と自分の中で盛り上がってしまった。

チョン・ギョンホが演じるキム・ジュンワン(胸部外科)が

大好き。

ツンデレキャラで不器用でピュアで他者にとっては

冷たく厳しい人に見えるかもしれないけれど、優しい。

わかりづらい優しさが沁みます。

 

でもそれは、ドラマの中でその人柄を多角的に映して見せてくれているから

彼の人間的魅力が私達に伝わるけれど、

実際の生活の中で、彼のような人物に出会った時

彼の人柄を受け取れる人は少ないのかもと思えるし

そういう風に描いているシーンもある。

 

ドラマってどれだけ魅力的に人物を描けるかはキモだものね。

魅力的な人物像をそれぞれの役者さんが活き活きとドラマの中で

生きている。

 

2019年~2020年の現在を共に生きていると感じさせてくれるドラマは

稀有だけれど、連続ドラマの圧倒的な力はそこにあると私は思っている。

 

5人の役者のハーモニーもすごくいい。

 

5人についてちょっと調べてみた。

 

 

 イ・イクジュン(肝胆膵外科医)役を演じたチョ・ジョンソク

西暦1980年12月26日 


    玉堂 天極
龍高 貫索 玉堂
天胡 牽牛 天祿
戌亥天中殺

 

アン・ジョンウォン(小児外科医)役を演じたユ・ヨンソク

西暦1984年4月11日


    石門 天胡
石門 貫索 龍高
天極 司祿 天南
申酉天中殺

 

キム・ジュンワン(胸部外科医)を演じたチョン・ギョンホ

西暦1983年8月31日


    鳳閣 天恍
祿存 石門 調舒
天馳 石門 天将
午未天中殺

 

ヤン・ソッキョン産婦人科医)を演じたキム・デミョン

西暦1980年12月16日


    玉堂 天極
調舒 貫索 牽牛
天将 牽牛 天祿
子丑天中殺

 

チェ・ソンファ(脳神経外科医)を演じたチョン・ミド

西暦1982年8月4日


    司祿 天印
貫索 貫索 石門
天南 龍高 天南
子丑天中殺

 

笑っちゃうぐらいマイペースな人達の集まり。

ハイパワー集団。

みんなをつないでいるのはチョ・ジョンソクですね。

男性陣はみんな、年支にからむ半会を持っています。

 役者としてそれぞれの今後の活躍が楽しみだし

何より

2021年のシーズン2が楽しみで仕方ない。